歯医者さんとM男な僕

右の奥歯を治療途中で逃亡してから4年が経ち、最近僕はまた歯医者に通うことにした。案の定というか、奥歯は相当深刻な状態になっており、更にはその他もいろいろ歯医者さん的にツッコミどころ満載だった状態のようで、僕はたくさんの駄目出しにヘコまされて1回目の診療を終えた。
そして昨日2回目の治療に行ってきた。
1回目の治療で穴を開けっ放しにしてあった奥歯を埋める治療のはずが、何故か僕は前回とは違う部屋に通された。そこにはピンクのお姉さんが一人だけいた。
そしてそこから僕は歯石を取られた。下の歯全般隅々までやられた。例えるなら歯茎を小さな針で連続で刺すような痛みで、治療中の僕は相当ブッサイクだったと思う。うがいをしたら今まで経験したことのない量の血が口から出てきて、僕は軽くボクサー気分。
それを30分ぐらいやられて、ようやく終了したと思ったら、まだ奥歯の穴は埋めてくれないらしい。
そこからお姉さんの歯磨き指導が始まった。(まあ前の診察時に、歯ブラシ持ってきてとは言われていたんだけど)しかし、どうもお姉さんがおかしい。いや、おかしいってのは言い過ぎだけど、なんかかわいい。
僕は普段電動歯ブラシなので、今回は新品の開封してない歯ブラシを持ってきた。
お姉さん「じゃあ、よろしくお願いします。」
僕「お願いします。」
お姉さん「この歯ブラシ・・・固い・・・ですか?」
僕「・・・?いや、今開けたんで・・・知りませんけど・・」
お姉さん「ヘヘヘ」
僕「ヘヘヘ」
磨き方から、歯が駄目になっていく過程から、僕の磨き方がいかに駄目とか、僕の現状がどれだけウンコとか、「そんなコトいちいち言わなくていいよ」というとこまで解説して何かと僕をヘコませてくれる。
お姉さん「というわけで、歯ブラシはなるべく柔らかい方がいいんですよ。」
僕「はあ」
お姉さん「で、この歯ブラシ・・・固い・・・ですか・・?」
僕「・・・」(←もう答えたくない)
お姉さん(歯ブラシを触りながら)「あ・・・固い・・ですね・・ちょっと。」
僕「・・・(てか俺普段その歯ブラシ使ってないって言ってるんだけどな)」
そして、このお姉さんすごく相槌を要求する。余りにも相槌ばっかりしてるので、疲れて2回ぐらい放置したら少し不満げに確認をとりにくる。
普通に話を聞いてる状態ならまだよいが、人の口に歯ブラシつっこんだ状態でも返事を強要してくるのだ。
僕は「ふぁい・・・」「うぁい・・」とまぬけな音波を発して、必死でお姉さんのご機嫌を取りつづけた。
ここら辺で気づいたのだが、このお姉さんはS気質なんだろう。まあ医療関係なんて多少Sじゃないとやってけない仕事なのかもしれないが。(偏見)
他にもいくつかの名言を発したお姉さんだが、僕がヘコむと嬉しそうだったのが印象に残った。
お姉さん「〓だと、また歯石いっぱい取らなきゃいけなくなりますよ」
僕「えっ・・・いや・・すいません」
お姉さん「いえ〓アタシはいいんですよ〓。でも痛いでしょ?ウフフ」
僕「うん・・・痛い・・ね」
お姉さん「フフフ、でしょう」
そんなお姉さんは藤本美貴様系のちょっときつめの美人顔、そしていつしか僕は美貴様に罵倒されたいという世の変態達の気持ちがちょっとわかるようになっていたのです。
そして今回の料金は1700円。2時間でこの料金。なんて安いキャバクラだ!(違う)来週もまた来ます。